坪井の森と桑納川の記憶
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木戸川、というと、全国に何ヵ所か一級河川があり、千葉県内にも九十九里平野を流れる二級河川が存在しますが、今回は船橋市内を流れる準用河川と呼ばれるランクの木戸川のお話になります。
きたならStyleですからね。(^^)
分水嶺
「分水嶺」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
空から台地に降り注いだ雨は、重力に抗うことはできず、低いほうへ低いほうへと流れて行きます。
山脈など高い土地が連なる場所があると、その地を境に雨水の流れる方向が2方向に分断されることになります。
その水の流れを分断する最も高い部分の連なりを分水嶺といいます。
山などがなくなだらかな丘だったとしても、その丘のてっぺんが分水嶺、ということになります。
きたなら界隈においては新京成電鉄の線路がほぼ分水嶺に沿って敷設されています。(いつかの新京成CiaOにも記事がありました)
船橋市が公開している流域図でも確認できます。
北習志野駅あたりでも、西習志野側は100mも進むとすぐ低地になり、かつて田んぼで現在は住宅地の中心を流れる飯山満川(二級河川)は東葉高速線沿いを進み、やがて海老川(船橋市街地を縦断する二級河川)へと合流していきます。
一方、習志野台側はJuJuきたなら商店街を緩やかに下り、かつて北習志野近隣公園の位置にあった子者清水(こはしみず)に集まった雨水が第一小学校東側の桜並木沿いに船橋アリーナへと向かい、駒込川を形成し、桑納川へと合流して印旛沼方向へと流れていくことになります。
木戸川
さて、木戸川です。
船橋市北東部に位置しています。
木戸川の場合、その源流は御滝不動尊にほど近い、南三咲付近と云われています。
滝不動駅あたりの雨水は東側の佐久間牧場方向へと下って行き木戸川、御滝不動尊あたりになると、境内の池から西側の金杉台団地方向へと流れだし、海老川となって船橋市街地へと流れて行きます。
滝不動駅あたりから南側、高根公団から高根木戸駅あたりに降り注いだ雨水は東側に流れ、やがて木戸川に結集します。
もう少し北側の雨水は大穴川、さらに北側の三咲駅寄りは三咲川へと流れ、やがては木戸川に合流します。
といったところで、だいたいの概況は掴めたと思います。
それでは、木戸川の散策に入っていきましょう。
今回は高根台さくら公園までの地中部分を見ていきます。
この区間は実際の川の流れは見えないので、地図上に点や点線を描いてみました。
佐久間牧場
滝不動駅付近の雨水は東南東方向の地表・地中を流れ、佐久間牧場を抜け、高根公団の北側に向かいます。
佐久間牧場の南端、市道より東側になると、船橋特別支援学校との境目にどぶ板が並ぶ水路が出現します。
こういう蓋がされたり地中に埋められた水路のことを水道業界では暗渠(あんきょ)と呼ぶそうです。
現在は、カラオケパレス ヒルトップ2の看板が目印。
どぶ板の上を進むと左は佐久間牧場の雄大な景色、右は学校からマンションへと変わります。
マンションを過ぎると水路は道路に出ます。
そこから野菜直売所や昭和の色濃い平屋の家並みがあるあたりの道路は一方通行で、道路の半分近くを大きめのどぶ板が占める道になります。
今は亡き大穴市民プールの坂を下った交差点の道です。
ワタクシが市民プールに遊びに来ていた小学生の頃からここはどぶ板だったように記憶しています。
おそらくは、高根台団地の造成がはじまる前に整備されたものと思われます。
高根台調整池
交差点を過ぎると、高根台第1調整池に繋がります。
現在は調整池として整備され、広場や遊歩道ができて便利になりましたが、高根公団北側の低地はかつては湿地帯で、一部がフェンスで囲まれたりしていました。
豪雨の際には貯水池としても機能するようになっています。
今も調整池の東側にフェンスで囲まれた湿地が残されています。
さらに怪獣公園の坂を下った麓の道を横切り、東側に第3調整池が続きます。
こちらも東側にフェンスで囲まれた湿地が存在します。
その先の道路を越えると高根台さくら公園にさしかかります。
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View Comments (3)
お疲れさまです!今回の記事は大変楽しめました。そして勉強になりました。
無類の小川好きな自分にとって今回の記事は何よりも嬉しいプレゼントを独り占めして
もらった感があります(笑)。
木戸川についてはかつてはドブ川のイメージしかなく、あまり興味もありませんでした。
きたならパパさんの「坪井の森と桑納川の記憶」の記事で、木戸川にもかつての坪井の川と似た光景が見つかりそうとの事が書かれていたので昨年、散策に行ったんです。
自分は八王子神社沿いの道から向かったので、今回の記事とは逆からの散策になりましたが、ちょうど三咲川?と合流するエリアですね。道から見下ろすように木戸川の風景を見たのですが、それがなんとも素敵で、絵にかいたような素敵な流れを湛えていて、
思わず遊歩道へ降りてさらに川岸まで下り、川の流れを見ました。3月か4月頃でしたが、本当に童謡の「春の小川」を思わせる光景で、川岸の雑草も青くなり始め、水面には日差しが眩く映り、川底もはっきりと見えるほど澄んだ水が流れていました。
ただ、生き物は発見できず、少し残念だった気がしました。
こんな素敵な風景があったんだ。。なん思いながら遊歩道を上流に向かい歩きました。
きたならパパさんの記事と逆の進み方なので、ネタバレになってしまいますねw
しかし水害の件は全く知りませんでした。画像がありましたが、三咲川付近の画像は
凄いですね。。水害の為の整備で船橋市が頑張っていたんですね。そして今の素敵な
木戸川になったんですね。整備前の三咲川付近の木戸川の状態ってあまり記憶がないんですけど、少なくともジャリの遊歩道がなかったワケだし、もっと粗雑な風景だったのかな・・?その辺は次回の記事に期待させていただきますw
坪井の川の上流も谷津田エリアだったそうなので、なんとなく、今の木戸川のような
素敵な光景だったんでしょうね。その光景が数年差で見られなかったのは本当に残念でなりません。
しかし木戸川の上流エリアについては全く見当もつきませんでした。とても勉強になりました。ましてや源はどこなんだろうと考えもしませんでした。海老川の源はお滝不動尊の中の池なんだよってことは誰かから聞いたことあるんですが。。木戸川は南三咲き付近に水源があるんですね。そこから我々に見えない地下を流れさくら公園のあたりで流れを露わにする。さらにあゆみの橋から先へ行くと整備された素敵な遊歩道を見上げながら流れを湛える。素敵です! 続きの記事を楽しみにしています!!
きょうこうさん、こんにちは。
記事、楽しんでいただけたようでなによりです。
また、このローカルなネタを共有できる人がいることが嬉しくもあります。
実は記事をアップして以降、次の記事に取りかかっていると、この記事に追加すべき写真がまだあることに気づいて、どうしようか考えています。
もしかしたら再編するかも知れません。
さらに、先の記事のほうにも面白いネタがあるので、果たしてまとまるのか?という状況です。
たぶんお楽しみ頂けるのではないかと思っていますが、時間がかかるかも。
気長にお待ちくださいませ!
金杉・金杉町
又は、海神の特集も、見たいなぁ