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尾瀬に行ってきました!

2020夏、遥かな尾瀬に行ってきました。

いままで尾瀬といえば、遠い、車で行けない、時間がかかる、といった理由からなかなか足が向かない場所でした。
確かにそのとおりなんですが、そう思っているといつまでたっても行くことができないので、今回、多少時間が取れたので、あまり欲張らずにちょっとだけ触れて来よう、という気持ちで行ってみることにしました。

といっても尾瀬といえば水芭蕉?程度の知識しかなかったので、まずは予備知識を仕入れるところからはじめました。

これから尾瀬に行ってみようかな、と同じように考えている方の参考になればと思います。

まず、尾瀬と一口に言ってもかなり広いです。大きいです。広範囲です。群馬県、新潟県、福島県、栃木県の4県にまたがる大湿原です。1日どころか2日あっても周りきれないサイズ感です。

その中に尾瀬を代表する2大スポット、尾瀬ケ原と尾瀬沼があり、まわりをふたつの名山といくつかのサブスポットに囲まれています。

尾瀬ケ原と尾瀬沼を一気に両方観たい、となれば、中間点付近の尾瀬ヶ原東側に点在する山小屋に泊まることになります。
体力があり余っていて寝れば回復する若者ならそれもいいでしょう。
また山やキャンプなどの経験豊富な方なら楽勝かも知れません。

でも我が家はドライブで手軽に行けるとこばかりの軟弱一家ですので、いきなりの尾瀬制覇は難しいと判断しました。

それに加え、犬猫を飼っているため、いっしょに泊まれて、なおかつ尾瀬散策中は預かってくれる宿を探しました。
猫は昨年秋から家族になったばかりです。日帰りなら家でお留守番させるところですが、2日間放置するわけにもいかないので、連れて行きました。

今回お世話になった、犬も猫も泊まれてお預かりもしてくれる宿は、丸沼高原にあるペンションコスモスです。
このペンションがあったればこそ、ペット連れでも尾瀬にアクセスできたと言っても過言ではありません!
ペンションコスモスについては別記事に

ペンションコスモスの予約が取れたので、群馬県側から尾瀬に入る計画を立てます。

尾瀬ケ原に行く場合は戸倉を経由して鳩待峠から。
尾瀬沼なら大清水を経由して一ノ瀬から、となります。

鳩待峠は自然保護の観点から例年マイカー規制があります。
2020年はコロナ禍の影響があり、緊急事態宣言の発令に伴い5月22日までは全面通行止でした。

【規制期間】
●令和2年5月22日(金)~8月2日(日)、9月18日(金)~10月11日(日)の毎日
●令和2年8月7日(金)~9月13日(日)の土日祝日とその前日

8月11日(火)〜9月10日(木)の期間は、月曜〜木曜ならばマイカー規制はありません。
ただ、鳩待峠のマイカー駐輪場(2500円)は最大120台程度で、50台ほどに抑えられることもあります。
ですので、マイカー規制がない日であっても早朝にたどり着くようでないと満車になる可能性大です。

鳩待峠満車の場合、またはマイカー規制日の場合は、戸倉にある尾瀬第1駐車場、もしくは尾瀬第2駐車場(いづれも1000円/日)に車を置き、乗合バスまたは乗合タクシー(いづれも大人1名片道1000円)で鳩待峠に向かいます。

鳩待峠駐車場の満車情報は尾瀬第1駐車場の入口付近に表示されます。

一ノ瀬については一般車の通行は通年禁止です。
大清水駐車場(500円/日)に車を置き、乗合バスまたは乗合タクシー(いづれも大人1名片道700円)で一ノ瀬に向かいます。
2020年度は7月1日から10月中旬まで乗合バス・タクシーが運行されています。

ここでもうひとつ判断材料となる情報がありまして、尾瀬沼に行く場合は、福島県側から入る沼山峠ルートという選択肢があります。
今回は群馬県側からですので候補からははずれますが、この存在が意思決定に影響を与えました。

御池(みいけ)駐車場(1000円)に車を置き、シャトルバス(大人1名片道600円)で沼山バス停に向かいます。
シャトルバスは5月中旬より10月末まで運行されています。
2020年は7月1日からの運行でした。
来年も状況次第では変わるかも知れません。

ヘタレな軟弱一家が尾瀬沼に行くなら、こちらのほうがいいかな、と思いました。

というのも、バスを降りてからの工程がけっこう違うんです。

一ノ瀬からの場合、尾瀬沼三平下までは徒歩1時間45分。しかも長い森を抜け三平峠を越える模様。景色はあまり期待できず帰りも1時間20分を要します。

一方、沼山バス停からも沼山峠を越えるものの、尾瀬沼ビジターセンターまでの所要時間は1時間15分。しかも峠を越えてからは大江湿原を眺めながら尾瀬沼まで行けます。帰りは1時間30分なので大江湿原を過ぎてからの峠は少しきつそうですが。
しかし行きと帰りの時間差は15分。三平峠は25分差があるのでそちらのほうがよりよりきつそうです。

ちなみに鳩待峠の時間差は20分。

ということで、尾瀬沼に行くなら福島県側から入る沼山峠ルートしか考えられない。
今回は群馬県側からなので尾瀬沼は次回改めて、ということにしまして、鳩待峠から尾瀬ケ原を目指すことに決定しました。

先にも書いたとおり、鳩待峠駐車場に入りたければ早朝にたどり着く必要がありますが、犬と猫を預けるためにペンションに寄ることを考えると、あまり早い時間では迷惑になるので、朝食後のあと片付けが終わって一息つくであろう9時過ぎを目処に伺うことにしました。

結局、ペンションに着いたのは10時近くになってしまい、ペットを預け、戸倉に着いたのは11時近く。
コロナ禍で観光客が激減しているとの情報があったので、お盆も終わったしあわよくば鳩待峠まで行けないかなぁ、なんてことも考えていましたがそんなに甘くはありませんでした。

水芭蕉の時期は県外移動自粛ムードで確かに激減していたようですが、GoToトラベルキャンペーンもはじまり、客足は戻りつつあるようですから、11時では全然ダメでした。

戸倉第1駐車場に車を入れ、マイクロバスで鳩待峠へと向かいます。

あ~、露出オーバーだった~!

 

 

 

券売機で「バス・タクシー共通乗車券」を買います。
片道しか売ってません。
帰りの分は鳩待峠で買い求めます。

およそ30分で鳩待峠駐車場に到着。
坂を少し登ると鳩待峠休憩所があります。

あ~!

 

 

 

11:40
「尾瀬」の看板の前で記念撮影。

さて、それではいざ尾瀬ケ原へ。

あまり言及されたサイトを見かけないですが、すぐに下りの石畳の階段がおよそ400m、時間にして10分ほど続きます。

すれ違う人がつらそう。帰りに自分たちも味わうことになります。

11:50
石の階段が終わり木の階段に変わるとやがて傾斜がやや緩やかになって木道が現れます。

その付近にハトマチ沢の小さなせせらぎがあり、水音に癒やされます。

 

11:53
木道が現れてからも1kmほど下り坂が続きます。
木の階段もたびたび出現します。

ここまでの部分が帰ってくるときにすごくきつい。
これが行きと帰りの所要時間の差20分となって表れます。

12:11
途中にベンチがいくつか用意されていますが、帰りのこの部分は全部利用する感じになりました。

12:15
たぶんヨセ沢。手が洗えますが飲めません。

ヨセ沢の小川を過ぎて階段が終わると傾斜がだいぶ緩やかになってきます。
木々の向こうに川の流れが見えてきます。川上川です。
さらにテンマ沢の小川を過ぎると、川上川沿いを歩くようになって傾斜はほとんど感じなくなります。

12:25
テンマ沢付近の水たまりでエメラルドグリーンの美しいアゲハ蝶をちらっと見かける。
熊除けの鐘がところどころにあるので鳴らしておきましょう。

12:28
木道に横たわる巨大な岩石。
元からあったんでしょう、木道が迂回して作られています。

木々の上から至仏山が覗いています。

巨大岩石を過ぎると、川上川と木道が最接近します。
ここまで来るとほぼ平坦。ゴールも間近です。

12:36
川上川を渡ります。

橋を渡った袂には休憩スペースが用意されています。

 

12:44
山ノ鼻エリアに到着。

ガイドマップの時間どおり、およそ1時間で到着しました。

鳩待峠にあった案内板はだいぶ退色していましたが、元はこんなだったんですね。

植物研究見本園は熊が出没するということで閉鎖。
尾瀬ケ原中ほどの竜宮のトイレもコロナで閉鎖。

という事情もありましたが、もともと今回は無理をしない、牛首分岐まで行けたら上出来、くらいが前提でしたので、ちょっとだけ尾瀬ケ原に踏み込んで雰囲気だけ感じ取って、戻ることにしました。

標識の「尾瀬ヶ原」方向の木道を進みます。

山の鼻小屋、尾瀬ロッジがあります。
そして・・・

やってきました! 尾瀬ヶ原です!

見渡す限り先のほうまで湿原が拡がっています。
燧ケ岳(ひうちがたけ)も見えます。

これぞ尾瀬、という風景ですね。

今回はここまで。引き返すとしましょう。

休憩所のベンチで持参してきたおにぎりを食べ、帰路につきます。

13:15
山ノ鼻ビジターセンターを後にして、木道に入ります。

さっき鳩待峠から来た木道を引き返し、川上川を渡ります。

木道が朽ちたところに石が埋め込まれています。

TEPCOの刻印
毎年どこかを修復しているようですが、2020年はさすがに中止でしょうね。
以前は和暦を刻印してたのかな?

コバギボウシ
ピントを合わせたつもりが大はずれ。

熊除けの鐘と群生するマルバダケブキ

13:30
帰り道でも沢の流れを舞う珍しいアゲハチョウに再度遭遇。
今度はもっと近くで見られました。

ミヤマカラスアゲハとみられます。

子どもの頃、図鑑を見て憧れてたやつです。
当時なら色めき立って捕らえようとして、怒られてたことでしょう。

アオスジアゲハやカラスアゲハにはきたなら界隈でも会うことができましたが、やはりそれらよりも色鮮やかでした。

その後は徐々に登りの傾斜がきつくなってきて、汗かきべそかき歩きます。あまり記録を残す余裕がなかったです。

鳩待峠にたどり着いた時にはけっこう汗だく、疲労困憊でした。

涼しい、時には肌寒いこともある、突然の雨もある、山の天気は変わりやすいからなめるな、ということでしたが、この日は好天に恵まれ、夏の日射しが暑かった。

マイクロバスに乗り込み、戸倉駐車場へと戻ります。

そしてそそくさとマイカーでペンションへ。

疲れたこともありますが、やはり犬猫が心配になります。

早めに戻って夕方のおさんぽにも行かないといけないので。

山合だと日も早く翳ります。

というわけで、深くは行けませんでしたが、尾瀬を感じることはできました。

次回、尾瀬沼にチャレンジして満喫できたらいいな。

 

ペンションコスモスで体を休め、翌日は栃木県側に抜け足尾銅山に立ち寄り、家路につきました。
帰宅後、スマホの歩数計アプリを見てみました。

・・・歩きました。

 

きたならぱぱ:

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