千枚田で自然を満喫したあと、鴨川に出てしばらく海沿いをドライブしようと思いました。
が、昼時になり腹も減ってきたので、海の幸を食べることに。
そういう時に毎度毎度トラウマのように思い出すことがあるんです。
30年くらい前のことですが、犬吠埼灯台の前にあった定食屋でお袋が鉄火丼を頼んだら、目の前が海なのにも関わらず、べちゃっと水っぽくなったまぐろがのったまずい鉄火丼が出てきたこと。自分は天丼だったのでまだましでしたが。ただその後数年は愚痴を聞かされました。近所のスーパーで買うパックの刺身のほうがよっぽど美味しいよって。
もうひとつ、15年ほど前、北海道は釧路のフィッシャーマンズワーフ内の店でやはり鉄火丼を注文。そこはカウンターの前で包丁さばきが見られるんですが、もうその時点でおぼつかない包丁さばきで時間をかけてまぐろを切る若い兄ちゃんを眺めながらあー他の店にすればよかったわー、と深く後悔してました。そんなもたもたいつまでも触ってたらネタがダメになるだろーがー、と思ったけど「ちーがーうーだーろー!!違うだろー!!!」みたいに口には出さず、その兄ちゃんの生活のためにしなしなになったまぐろを食べて来ました。残したけど。
・・・しかし時代は変わりました。
いまや「近くのおいしいお店を教えて」とスマホに話しかければ行く前にある程度結果が見えるようになりました。
Googleマップでは「まるよ西条店」で表示されます。現時点の評価は4.4。
ただこのシステムの欠点は、うまい店は広く知られてしまって混みあうということ。
今回選んだ「御食事処 まるよ食堂」も、土曜日の昼時だったこともあり行ってみると駐車場が満車。でも運よくすぐ1台出てきたので停められました。
もともとはそばがメインだったと想像できる佇まいです。
混んでいるときは中に入って店員に声をかけ、外で待つのがここのルール。店先にそう書いてありました。
覗いてみると店員さんは忙しく動き回っているので頃合いをみて名前と人数を告げて外で待ちます。
外には5~6組の人がいたのでけっこう待つかなぁと思いましたが、意外に早く10分程度で店内に入れました。ただ混んでいるときは相席です。
通常のメニューのほか、壁や柱を眺めるとスペシャルメニューや期間限定メニューもあります。けっこう悩みます。
すでに食べている人の商品もチラ見しながらしばし悩んだ結果、自分は鉄華丼、嫁さんはまるよ天丼を注文しました。
鉄火丼ではなく鉄華丼という名のとおり、薔薇の花のように盛りつけられた赤身とシャリの上に敷き詰められた脂身、葉の模様がつけられたわさびが見た目に美しく、身は厚手で食べごたえがありました。
シャリに青粉がかかってたり底のほうには中落ちがはいっていたりして最後まで楽しめます。
まるよ天丼は、太くてぷりぷりな海老が逆立ちし、衣がほどよくついていて見ただけておいしいことがわかります。店名を冠するだけのことはあります。看板メニューにふさわしい。
量も大抵の人は腹一杯になると思います。
嫁さんはギブアップ。少し残しました。
やはり女性にはちょっと多いと思います。
天丼にはすまし汁、鉄華丼には味噌汁と付け合わせも変えてあるあたり、細やかな心配りを感じます。
旨いもので腹を満たす。海のほうに行って海の幸でならこんなに幸せなことはないと思います。
自分史において最高の鉄華丼であったと断言しておきます。
お近くにお立ち寄りの際はぜひ。
食後は海沿いをまったりドライブ。
勝浦 遠見岬神社。
ひな祭りの時期に毎年ニュースに登場していますが、今回はじめて通りました。
勝浦灯台。一般に公開はしていませんが、岬の周辺に遊歩道や見晴らし台などが点在しています。
御宿 月の砂漠記念公園。
背景の海は蜃気楼、ではないな。